大阪湾のポテンシャル           

―わかめの収穫体験から見えたもの―

大阪湾で、わかめが養殖されているということ

「大阪湾でわかめが採れる」と聞くと、意外に思う方も多いかもしれません。
工業地帯や都市のイメージが強い大阪湾ですが、その一方で、湾内では今もわかめの養殖が行われています。

海の状況や水温、栄養塩のバランスなど、条件がそろわなければ成り立たないのが海藻の養殖です。
その意味で、大阪湾にわかめが育つ環境があるという事実は、この海が持つポテンシャルの一つだと感じます。 目立つ話題ではありませんが、こうした営みが続いていること自体が、大阪湾の「今」を物語っているように思います。

秋に種付けをしたわかめが、大きく育っていた

今回収穫したわかめは、秋に種付け体験をしたものです。
そのときは、正直なところ「本当に育つのだろうか」という気持ちもありました。

それが数か月後、実際に海から引き上げられたわかめは、想像以上にしっかりと成長していました。
海の中で何が起きていたのか、私たちはそのすべてを知ることはできません。

ただ、手をかけ、見守り、待つ時間があってこそ、こうして「収穫」という瞬間に立ち会えるのだと、あらためて感じました。

収穫当日の様子

当日は、参加者それぞれが実際にわかめに触れ、引き上げ、作業を体験しました。
海から揚がったばかりのわかめは、色も香りも、普段目にするものとはまったく違います。

黙々と作業する時間もあれば、思わず声が出る場面もありました。
特別な演出があるわけではありませんが、海と向き合う時間そのものが、自然と場の空気をつくっていたように思います。

参加者は、大人30名、子ども10名、あわせて40名でした。
そのうち8名は運営スタッフで、初めて参加したのは大人5名、子ども5名でした。

参加者の中には、秋の種付け体験にも参加した人もいました。
わずか3〜4か月で、1メートルを超えるほどに成長したわかめを目の前にして、
「こんなに大きくなるとは思わなかった」という驚きの声も聞かれました。

海の中で過ごした時間の長さを、あらためて実感する場面でした。 まさに、「体験する」ということの意味を、あらためて考えさせられる一日でした。

これからも大切にしたい、大阪湾の海の幸

大阪湾は、決して「きれいな海」や「豊かな海」という言葉だけで語れる存在ではありません。
それでも、この海には、確かに育ち、続いている営みがあります。

わかめの養殖や収穫体験は、その一端に触れる機会でした。
派手さはなくても、海と人との関係をつなぎ直すヒントが、こうした現場にはあるように思います。

これからも、大阪湾の海の幸を大切にしながら、
この海が持つ可能性について、現場から考えていきたいと思います。

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