漁業者が減っていく中で、現場で考えたこと

【現場から考える「里海」#02】

漁業者の減少

漁業者の減少や後継者不足については、すでに多くの場で語られています。
水産白書を見ても、漁業就業者数は長期的に減少傾向にあり、高齢化も進んでいます。

水産白書によると、漁業就業者数は長期的に減少を続けています。
私が活動を始めた2011年ごろには約20万人いましたが、2021年には約13万人、そして2023年には12万1389人まで減少しています。
さらに、就業者の約4割が65歳以上と、高齢化も進んでいます。

数字だけを見ると、その深刻さは一目瞭然です。
ただ、私が気になっているのは、その数字の裏側で、現場では何が起きているのか、という点です。

現場ではどうなのか

実際に漁村を訪れると、数字では表せない変化を感じます。
かつては人の出入りが多かった港も、今では静かな時間が長くなりました。

漁業をやめるという選択が、特別な決断ではなく、日常の延長線上にある。
そんな空気を感じる場面も少なくありません。

「後継者不足」という言葉はよく使われます。
ただ、その言葉を聞くたびに、少し立ち止まって考えたくなります。

本当に人がいないのか。
それとも、引き継げる形や、続けられる姿が見えにくくなっているだけなのか。
現場にいると、単純な話ではないことを感じます。

以前、知り合いの漁師がこんなことを言っていました。
「自分の子どもに、漁師になれとは言えない」
実際、その方の息子さんは別の仕事に就いたそうです。

現場での新しい動き

一方で、すべてが暗い話ばかりではありません。
規模は小さくても、続ける形を模索している漁業者や、外から関わろうとする人の動きも見え始めています。水産白書によれば、39歳以下の新規就業者数がやや増えているとのことです。また、各地の漁港や、漁協では朝市などの水産物販売や、水産加工設備への投資を通じて、加工品の販売事業を始めたところもあります。

それはまだ「成功例」と呼べるほどのものではありませんが、確かに一歩目としての意味を持っているように感じます。

漁業者の減少や後継者不足は、簡単に解決できる問題ではありません。
ただ、現場を見て、話を聞き続ける中で、「何もできないわけではない」と感じる瞬間もあります。

これからも現場を見ていきたい

今後は、そうした小さな動きや可能性について、もう少し掘り下げて考えてみたいと思います。

現場の声を聞きながら、答えを急がずに探していきたいと思います。

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